裁判部:どの部署でも当事者応対と書類作成が主たる業務。事...(裁判所事務官の本音)

職業 裁判所事務官
投稿者名 Kawasaki        投稿日時:2022/06/16 00:47:40
年齢 58歳
年収 500万円以上600万円未満
給料 4 [4点]
やりがい 1 [1点]
労働時間の短さ 2 [2点]
将来性 1 [1点]
安定性 4 [4点]
裁判所事務官に対する評価者の属性 過去にこの職種で働いていた
仕事内容の詳細 裁判部:どの部署でも当事者応対と書類作成が主たる業務。
事務局:人事、総務、会計があり、一般企業や他の公的機関と同じ。注意が必要なのは事務局で働く事務官には書記官資格を有する有資格事務官と、有しない専任事務官がおり、重要ポストや管理職はほとんど有資格事務官ポストとなっている(専任事務官も有資格事務官と同様に昇進できるのではなく、そもそも就けるポストが全く別扱いになっています。)。
この職業のここが良い ・書記官に任官すれば一般行政職より給与が多少高い
この職業のここが悪い 1 メンタルを病む職員が多い
 原因は困難対応当事者であることが大半(事務局だと長時間勤務の場合もある。)。裁判所の困難対応当事者は、自分の利害がダイレクトに関わっていたり、訴訟マニアだったたりするため、外部の方がクレーマー対応として想像するものより遥かに対応者の負担が大きい。さらに「受付担当事務官だから」「事件担当書記官だから」と現場の職員がひたすら対応することがほとんど。現場の管理職の対応は人によってまちまちだが、基本は見ている(後ろで状況を記録している)だけで対応自体は平職員任せのことが多い。
さらに、訴訟マニアにあたると職員自身が訴えられることもあるが、職務として対応してそれが原因で訴訟を起こされたのに「訴えられたのはあなた個人だから」として組織的援助は一切ない(裁判官や民事経験の長い書記官ならまだしも、新採の事務官が訴えられると本当に悲惨。)。
このような困難対応当事者は近時著しく増加しており、どの部署もその対応で労力と時間を費やしています。他人に不条理に罵しられたり、脅迫的言動を受けたりするのが嫌な人はこの職場に来ない方がよいと思います。
2 転勤に伴う転居や長距離通勤の負担が大きい
 2、3年に一度転勤があり、しかも転勤にについては「組織がその都合で決めるものである。」と言い切っています。そのため、家庭の都合などがあっても転居や長距離通勤させられる職員も多くいます(一応勤務地希望は聞かれますが、そもそも「組織がその都合で決める」という前提ですので…。)。
家庭との両立ができずに退職に追い込まれたり、育児時間を2時間とりながら片道1時間半の通勤をするような職員もいます。
3 本末転倒の超勤削減やワークライフバランス
 主に新採職員向けに「超勤が少ないホワイトな職場」「男性も皆育休をとるワークライフバランスの図れる職場」といいった対外アピールがなされています。
 問題なのはこれを対外アピールに使ったためなのか、組織内で超勤削減や育休取得を行うこと自体がその本来の目的と関係なく必須の数値目標となってきています。
超勤は手書きの申告書で管理職に事前申告しますが、幹部職員から超勤削減を言い渡されている(それで評価が決まる)ためか管理職は「この仕事は今日やる必要はあるのか」とか「この仕事を終わらすのに何で1時間も残業が必要なのか」といった「指導」を申請者に対してします(部署や管理職による差異はありますが、超勤申請自体をためらうような指導が入ることも見受けられます。)。その結果、多くの職員は「問題のない」数字しか超勤申請をしなくなります(それで仕事が減るわけではないので…あとは朝早く来て仕事をするとか…。)。正確な超勤申請を貫く職員もいますが、「他の職員は月に10時間程度しか(数字上の)超勤がないのに、○○だけは30時間も超勤がある。」という状態になるので、勤務評定は下がり、ボーナスも減ります。
育休についても、育休中は無給となるため(共済組合から手当金は出ますが、低額であり支給まで時間もかかるため若手職員などはカツカツになります。)育休自体を望まない職員もいます。また、1か月程度の育休だと代替職員もこないため現場の負担が大きく、それを気に病んでしまう職員もいます。
何より問題なのは、育児自体はその後何年間も続くのに、数字上のアピールにならないためか勤務地等の配慮はほとんどありません。
本来必要なのは、なぜ超勤の削減が必要なのか、なぜ育休取得等を通じて育児を行う職員を職場全体で支援する必要があるのか、を職場全体で理解し、その目的を達成するために必要な対応を継続的に行うことでしょう。そしてそれは、一部の数値を目標値に合わせることでは決してないはずです。
 
 
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